蝶のまばたき

もう死にたい、消えたい・・・無職アラフィフ独身女の雑記帳

沈黙は金メッキ

日雇い仕事に行くために

路線バスを使う事が増えました。

主に東京都下のバスです。

 

東京都心・23区内のバスだと一律料金が

多いんですよね。

運転席の方から乗車&先払い、

降車時は後ろの扉から自由に出る方式です。

 

一方、東京都下だと区間運賃が多く、

乗車距離により金額が異なります。

そのため、後ろの扉から乗車し、降車時は

運転手さんの所で支払いをしてから降ります。

 

降りる際、多くの人は支払い後、

無言でバスから降りていきます。

私は運転手さんに「ありがとうございます」

といつも言ってから降りることに。

 

なぜなら大変ありがたいからです。

どうしても言いたいんです、自分が。

気恥ずかしい気持ちはありますが、

なるべく思ったことを率直に表現したり

主張するように日頃から意識しています。

 

信じられないかもしれませんが、

元々かなり控えめで従順な性格です。

何も言えず悔しい思いをすることが

幼少時から今まで多々ありました(>_<)

 

「沈黙は金」の時代はとうに終わりました。

今は必要な主張ができなければ誤解され、

下手すると濡れ衣を着せられることだって

起こりえます。(日中や日韓の歴史問題のように)

 

なので、もうずいぶん大人になってからですが

あえて言いにくいことも口にするという

練習をするようになりました。

授業や会議で思い切って質問をする、などの

大きなことだけではありません。

 

例えば、美容院です。

シャンプーをしてもらう時、必ずというほど

「どこかかゆい所はありませんか」と

美容師さんから聞かれますよね?

 

どんなにかゆい所があっても、人生の大半

ずっと「大丈夫です」で通していました。

ですが今は「どこか一か所はかゆい場所を

言う」をミッションとしています。

 

あと、すすぎをした後にも

「流し足りないところはありませんか?」

or「気持ち悪い所はありませんか?」という

関門がありますね。

 

流し足りないかどうかは、実際流している人

にしかわからないのに・・・ということで、

消え入るような声で「大丈夫です」としか

ずっと応戦できませんでした。

(無理に言う必要はありませんが💦)

 

しかし先日初めて「首のところ、左側」と

主張することでき、勝利を収めました(*^^*)

珍しく気持ち悪い感じがしましたので

そこにウソはありません。

 

他に公的機関や病院などでも同様です。

ささいなことだけれど主張する、質問する、

感想を述べてみる、ということを続けようと

思います。

礼儀をわきまえた上で、下心なく率直に。

自分が必要だと思った時に。

 

さて、「区間運賃」路線バスの話に戻ります。

降車時お礼を言っても、運転手さんからは

無言であることも多いです。それはかまいません。

激務でしょうから、返事すら大変な時もあるでしょう。

 

この間乗ったバスでの出来事。

お母さんの後で、子供がバスから降りる時

運転手さんに「さようなら~」と言ったのです。

これがとっても可愛いかった✨

 

この運転手さんは「ハイ」と答える方でしたが

その響きが、わずかながら弾んでいました♪

(見逃しませんでしたよ、あたしゃ)

そりゃそうですよね。中年の「ありがとう」より

子供のあいさつが嬉しいに決まっています✨

 

この「さようなら」という言葉。

久しぶりに聞きましたが、絶妙だと思いました。

「ありがとう」だと、目上の人に?と思いますし

「ありがとうございます」だと拍が長すぎる。

丁寧すぎて幼児のあどけなさが半減しそうです。

 

そして、「さようなら」という日本語の響き。

改めて美しさを感じました。

日常あまり使わなくなってしまったけど、

こんな素晴らしい言葉があったんだと。

 

見知らぬわらべよ、ありがとう・・・。

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。

 

 

            2022年9月2日